広島県尾道駅周辺の石仏巡り

1.浄土寺 尾道市東久保町20

尾道は観光名所のひとつで、あまり解説を必要としない。文学の町、寺の町、坂の町と言われ、景色も抜群です。まず尾道駅からバスで東端の浄土寺に行き、ここをスタートにして歩いて回るのがベター。道は狭くて坂道が多く、駐車場も少ない。尾道水道と島々の眺めを堪能しながらゆっくり散策してください。 本堂と多宝塔は国宝です。石仏は宝塔(納経塔)と宝篋印塔が国重要文化財に指定されている。宝塔は鎌倉後期の弘安元年の建立。宝篋印塔(写真左)は「足利尊氏の墓」と言われ貞和四年の南北朝の建立。写真右の五輪塔は尊氏の弟、直義の供養塔と言われる。石仏は不動明王、善光寺阿弥陀三尊、丸彫の六地蔵坐像などと本堂裏の丘の斜面に千体仏がある。入口の結界石は「不許酒五辛入界内」とあり「五辛」が珍しい。


2.正授院 尾道市長江1丁目

 浄土宗のお寺で、元禄の頃、中興諦譽良頓が発願して常念仏を始めた。鐘楼の南に常念仏一万日ごとに一基、合わせて五基(市指定文化財)の石柱が並び五万日常念仏成就の功を物語っている。境内には六地蔵や地蔵、萬霊塔石仏群などところ狭しと並んでいる

 


3.天寧寺 尾道市東土堂町17

曹洞宗で、尾道の人万代道円が貞治6年(1367)に開創。足利三代将軍義満が厳島参詣の帰途、上陸しこの寺に一泊した。天和2年の雷火で全山焼失。ただ羅漢堂には文化年間から明治初期に檀徒が寄進した木像の五百羅漢がある。石仏は法華塔と小さな地蔵群のみです。

 

 

 


4.千光寺 尾道市東土堂町15

 

 大同元年(806)の開基と伝えられ、往古から霊験あらたかで信仰と比類ない景勝の寺として広く知られている。志賀直哉の『暗夜行路』には尾道にふれて「六時になると上の千光寺で刻の鐘をつく。ごーんとなるとすぐゴーンと反響が一つ。又一つ、又一つ…・」と書かれている。広い境内には石仏が多い。この阿弥陀三尊磨崖仏は室町前期の寛正二年(1461)とある。浅浮彫だが状態が良い。


 

 法華経一字一石塔、三面馬頭観音、二尊逆修塔などあるが、大きな岩に線彫りされた烏天狗は見応えがある。また光明真言を彫った梵字岩もある。近くの千光寺公園は「文学のこみち」と呼ばれ尾道とかかわりのあった文人墨客の碑が並んでおり、散策が楽しめる。


5.済法寺 尾道市栗原東1丁目

 

 宝暦3年(1753)に笑堂行契和尚が開山。本堂の左にある墓地から裏山の山頂にかけて十六羅漢が散在して巨石に彫られている。

 

頂上には禅定印を結ぶ釈迦如来坐像が刻まれている。眼を閉じたような厳しいお顔は瞑想をしているのでしょうか。羅漢もそれぞれが独特の雰囲気を持ち引き付けられる。これらは寛政年間の造立といわれている。