香川県高松市の石仏

1.宝太郎坊 高松市高松町1487

  宝太郎坊はJR高徳線古高松南駅から南へ約1キロ「生長の家 香川教化部」の坂上にある。甲州日蓮宗総本山身延山から妙太郎・法太郎の二神の一つである法太郎を迎える。宝太郎坊大権現(宝を生む仏)は南方の浄土を守護する仏宝生如来の化身で、敬愛増益を与えるという。ここは平成24年に大改修された真言宗当山派である。入口から奥にたくさんの石神仏が並んでいる。薬師如来の眷属である十二神将から干支の酉に当たる迷企羅大将(大正八年建立)を掲載する。入口近くには珍しい金魚の墓、他にも大廟院像、道別不動明王、役行者と前期、後鬼など近代造立の石神仏がある。

 


2.無量寿院 高松市御坊町御坊5-10

 

 塀を背にして三基の石仏が並んでいる。右に聖宝理源大師、中央は倶利伽羅竜王、左に役行者。聖宝理源大師(嘉永四年建立1851)は天智天皇の六世孫にあたり、山岳修行を行い、諸国を巡遊したという。宇多天皇の御嶽詣での先達を勤め、醍醐寺を開いたと伝えられる。倶利伽羅竜王(嘉永二年建立1849)の巻き付いている剣(この世)は不動明王が右手に持つもの、竜は不動明王が左手に持つ索(不動の化身)を表している。

 


3.庵礼二十四輩霊場 高松市庵治町原内

  親鸞上人二十四輩霊場は親鸞上人の教えをうけ念仏を布教し法恩寺を建立した性信など、上人の関東の高弟24人を開基とする寺院である。関東へ行くことが困難なので参詣できるよう庵治町と牟礼町にかけて建立された霊場である。この23番は「幽霊を鎮める親鸞上人」で平成3年吉日銘。この石塔の逸話は「領主村田刑部の妻が難産で亡くなってしまい。我が子愛しさのあまり幽霊になって寺に姿を現したため住職が逃げ出してしまった。無住になり困った村人が親鸞上人にお願いし、一石一字のお経を書いて埋めると幽霊は現われなくなったという。

 


  浜神社(浜自治会館) 高松市庵治町浜 

 

 ここには大きな自然石に彫られた親鸞上人と水龍の石塔があるが、逸話は不明。またこの近くにある4番の庵治町谷 荒神社に苦行姿五劫思惟の阿弥陀像があるが、お堂の中に入っていて鍵が掛かり拝見できなかった。

 

 

 


 

4.焼堂二十四輩霊場 高松市塩江町上西上

 

 焼堂は香川県最大の温泉塩江温泉の近くにある。塩江温泉は1300年前名僧行基が発見し、空海が修行して湯治を万人に勧めた名湯といわれる。塩江温泉までは高松市内中心部から塩江街道(国道193号)を南下し約24キロ「道の駅しおのえ」手前の信号を右折し、県道7号線に入る。内場池の畔を56kmで左側に石仏群と説明の看板が見える。ここも親鸞の霊場で昭和2年に開眼されたもので霊場石仏だけでなく親鸞にまつわる逸話や、親鸞と関係の深い人物が彫られた石塔がある。

 


 

 親鸞の逸話や関係者にまつわる石塔の中から“夫の浮気に嫉妬した妻が二人を噛み殺し大蛇になって里人を苦しめた。その大蛇を調伏する親鸞上人”が描かれた「大蛇調伏の像」と五劫思惟の阿弥陀像を掲載。他に「法然上人と親鸞聖人の分かれ」「住蓮、安楽(松虫、鈴虫)遊女の墓)「親鸞の妻 玉目姫像」などがある。

 


 

5.国分寺 高松市国分寺町国分寺2065 

 

 当寺は四国霊場八十番札所で創建は天平13年(奈良時代741年)聖武天皇の勅願で行基菩薩の開基という。現本堂は鎌倉中期の建立で本尊は十一面千手観音。境内に昭和43年に建立された四国八十八所霊場石仏がある。

 

 特徴のある石仏が多く例を挙げると。9番 法輪寺の釈迦涅槃像、20番 鶴林寺の頭上に鶴のある地蔵、36番青龍寺の舟に乗る不動明王、55番 南光院 大通智勝佛、そして写真を掲載した63番 吉祥寺の毘沙門天などがある。

 

 

 


 

6.根香寺 高松市中山町1506 

 

 根香寺には牛鬼の伝説がある。これは“人間を食べる恐ろしい怪獣 牛鬼が人々を困れせた。村人は弓の名人の山田蔵人高清に退治を頼み、高清は根香寺の本尊千手観音に願いをかけ見事に退治したそうです。”その怪獣の角を奉納し菩提を弔ったと伝えられる。ここには近代の作だが役行者と前鬼、後鬼それに舟型の牛頭観音がある。頭上に牛面を載せる三面六臂の牛頭観音は2メートル近くあり迫力のある像容である。