福井市周辺の石仏

 

1.高雄神社 福井市本堂町5-10 

 

 福井市西部の郊外に位置。ここにある七層塔は笏谷石製で正応二年(1290)鎌倉時代のもの。また薬師堂に安置されている狛犬は胸に寛永五年(1628)の銘がある貴重な遺品である。写真に取り上げた四角型の六地蔵燈籠は火袋の三面に二体づつ持物の異なる地蔵が浮彫されている。丁寧な彫で紀年銘はないが狛犬と同年代の江戸初期の建立と考えられている。他に明治から昭和にかけて造られた阿弥陀三尊や狛犬を従えた燈籠などもある。

 


 

2.西光寺跡 福井市次郎丸町 

 

 福井市東部の郊外にあるが現在は寺跡のみである。場所が分らず農作業をしている人に訪ねたら、近くの方で駐車する場所もないので自分の家に駐車して良いと親切にして下さった。入口は舗装されてない道路で林を掻き分けて進む。真盛上人25霊場の12番札所の看板があるが、現在は福井市左内町に移転した。石仏は草に覆われているが室町後期の天文四年(1535)の銘が見える。他に山王石祠や朝倉石仏の残影がひっそりと佇んでいる。

 


 

3.西蓮寺 福井市東大味町31-4 

 

 最初、市内中心部の松本2丁目の西蓮寺に行き、石仏が見当たらないのでお尋ねしたら、市内に西蓮寺が四カ所あり、多分ここではと教えて頂いた。近くに明智神社があり、当寺には柴田勝家の木像があるとのこと。境内には越前紋様の五輪塔群や石廟内壁面に地蔵を陽刻し、五輪塔を安置したものなど多様な石仏がある。写真は朝倉石仏群で不動明王を中心に地蔵や観音が並んでいる。無住なので手が届かないようである。

 

 

 


 

4.西山光照寺跡 福井市安波賀中島町 

 

 越美北線一乗谷駅の東に朝倉資料館がある。その前の道を西に行き線路を渡て左折するとすぐ右に駐車場。そこから西山光照寺跡が見える。元は真盛派の大寺院のひとつで朝倉一族内の争いに敗れた鳥羽将景(朝倉孝景の叔父)の菩提を弔うため建てられ真盛上人によって再興された。発掘調査がされて池を中心にコの字型に石仏が配されている。

 


 

 大型の石仏が約40体で天文から永禄の室町後期の建立が多い。石仏は完全な状態のものは少なく折損したのを修復したもの、手足が欠けたものもある。石仏の種類は多く善光寺三尊(光背に過去七仏)、十三仏種子付の虚空蔵菩薩、千手観音、阿弥陀、地蔵、如意輪観音など。写真は不動明王と脇侍の童子で天文二年(1533)の銘があり、2.5メートルの威容を誇っている。

 


 

5.盛源寺 福井市西新町 

 

 一乗谷朝倉氏遺跡の南1.2km付近にある。古い資料を見ると参道から境内かけて200体の石仏が並んでいるとあるが、現在は無住で参道石仏群は雑草に覆われて小さな石仏が隠れてしまっている。大きな舟型はなんとか存在感をしめしているが今後が心配である。境内にある石仏群も同様で写真左に不動明王は弘治二年(1556)横にある地蔵、その奥の毘沙門天などどれも朝倉氏全盛期の石仏で保存が求められる。

 


 

6.永平寺門前 比志摩崖仏 永平寺町比志

 

 永平寺内には石仏は少ない。門前の土産物店「井上」駐車場横の崖に線刻の磨崖仏が彫られている。自然の崖面を磨いて平らにし浮彫に近い線刻で石仏が九体彫られている。地蔵7体と聖観音2体。四体に永正(室町後期)の年号が彫られている。僧侶の名前があり、何かを祈願して作られたと考えられている。

 


 

7.越前大野城北登山道 大野市城町3-109 

 

 大野城址は標高250mにあり信長の武将金森長近が天正年間に築城した。登り口は幾つかあるが北側から登る途中に亀山三十三観音がある。大正12年に地元の有志が建立したもので、当初は登山道に頂上まで順に並んでいたが今は北口道にまとめてある。すべてが揃ってはいないが像高も大きく見栄えがする石仏で写真のような阿弥陀三尊などもある。