大分県国東半島の石仏(2)

 

1.清浄光寺 国東市国見町西方寺191 

 

 国東半島の北部、竹田津から竹田津川沿いの山道を南に上がるとお寺がある。神仏習合の文化が色濃く残り、入口に六所宮の鳥居と狛犬がある。遠くから見ると石垣と白壁塀がお城のように見え、大きな宝篋印塔と地蔵の

 

上部が望まれる。石段の上の仁王は黄金色の田園を見下ろしており安永四年(1775)の建立。大きい地蔵の台座近くに丸彫りの小さな普賢菩薩と文殊菩薩が並んでいる。境内裏の山神宮にも仁王一対、国東塔、宝篋印塔がある。

 

 

2.施恩寺 豊後高田市香々地町1327 

 

 半島北部の香々地町から県道653号を南下する。入口にある仁王は地元では産出しない花崗岩製で、他所から舩で運ばれたと伝えられる。参道に入ると、すぐ右に三体の地蔵が並ぶ。中央、舟型光背の地蔵はひときわ大きく笑みを浮かべているようだ。境内に入ると本堂の横に十王が二十二体並んでいる。同じような像容もありその多さにびっくりする。周辺にあったものを纏めたのであろうか。

 


 

3.霊仙寺 豊後高田市香々地町夷1016 

 

 本尊は秘仏の千手観音。境内に九州一大きい地蔵立像が威容を誇る。高さ4.9m、台座を含めて総高65mで安政七年(1860)に造立された。地蔵の下に並ぶ仁王一対が小さく見えてしまうくらい違って見える。門前にある仁王は天衣を光背にたようでし筋肉隆々の厳しい姿で佇む。その裏側に宝塔を持つ毘沙門天と右手に三鈷杵を持つ帝釈天がある。他に推定安土桃山期の国東塔、六所神社境内に六所権現磨崖仏がある。

 


 

4.下黒土身灈(みすすぐ)神社 豊後高田市真玉町下黒土1-2 

 

 県道654号線沿いにある。入口にある狛犬は頭に宝塔を乗せている。本殿下の石段両側に「奉寄造光明燈」とあり四つの猫足の中に力士が支えているユニークな形の燈籠である。裏側に廻るとお尻と両足が見えて可愛い。大正九年(1920)の建立。本殿裏に石仏がいくつかあり、笠付の青面金剛像などもあるが摩耗が進み像容もはっきりしない。

 


 

5.応暦寺 豊後高田市真玉町大岩屋401 

 

 県道654号線を北へ少し入った所にある。石仏の宝庫と言われるお寺。入口の仁王は宇佐石工鶴田好少作で享保十二年(1728)の建立。観音堂前にも、もう一対の仁王がある。子安観音堂内には三十三観音が並んでいる。本堂内にも妙見菩薩などの珍しい石仏がある。写真は燈明石像で二人の修行僧が石太鼓を荷負って支える姿。鼓洞に油皿を吊るし燈心に点火して両面を竹格子の行灯紙で覆い献灯に使用したとのこと。他に石祠内の聖徳太子、三面馬頭坐像、薬師如来坐像などがある。

 


 

6.走水の庚申塔 豊後高田市真玉町大岩屋 

 

 応暦寺をさらに奥に入り有寺地区を登りつめた三叉路の辻にある。石板で周囲三方を覆い石室を作り、日月と瑞雲が彫られた笠石を乗せている。石室の総高は177センチ、丸彫で二臂の青面金剛は肩まで垂れる髪が異国的で隠れキリシタンを連想させる。右手に持つ三鈷杵が十字架に見えるという。台座に二鶏、二猿が浮彫されており享保四巳二月十七日(1719)銘がある市指定文化財。

 


 

7.安養寺 豊後高田市真玉町大岩屋 

 

 ここも県道654号線沿いである。入口に写真の石殿と国東塔が並んである。左の石殿は四面の龕部の前後には立像三体づつ、左右には坐像二体と計八体の地蔵を刻む。推定室町期の作で市指定文化財。右の国東塔は鎌倉~南北朝の作品と見られる県指定文化財。他に元禄期と見られる仁王、地蔵の丸彫像、堂内は弘法大師や勝軍地蔵などがある。