鹿児島県志布志市と宮崎県串間市の石仏

 

1.鹿谷阿弥陀三尊磨崖仏 串間市福島鹿谷 

 

 市中心部から県道112号線を西に行き鹿谷公民館の先700mくらいで右に小さな案内板がある。道路から少し下で松林がバックになっている。大きな岩に丸彫のように彫られた坐像で中央の阿弥陀如来は大きく脇侍は小さく彫られている。花が供えられどなたかが見守ってくれているようです。鎌倉後期の永仁六年(1298)の銘があり県指定の文化財になっている。

 


 

2.法泉寺 串間市西方13483 

 

 串間市から志布志市へ向かう国道220号線沿いにある。入口に佇む一対の仁王の表情は彫り込んだ化粧が独特の迫力が感じられる。腰から下は石の材質なのかとろけていて残念だ。境内にあった写真は舟型の上部に長い錫杖を斜めに持つ地蔵。その下部に五輪塔が彫ってある。墓塔のようで年号は削られて分からないが「十月如意珠日」は残っている。

 


 

3.中島の田の神 志布志市安楽4848-3 

 

 田畑の脇にあり目印がなく分かり難いので近くで聞くと良い。左は神舞型武士像とありシキの笠を被り、左手にメシゲを持つが右手は欠けている。廻り田の神のため、移動の際の損傷で左手が欠けてしまったようだ。笑っているような表情で安永年間の建立。右は仏像型趺坐像とある。シキを頭巾のように被り、法衣をまとい袈裟をかけた旅僧の坐像。右手にメシゲ、左手にスルコギを持っている。文政十年(1827)の銘がある。

 


 

4.白鳥神社 志布志市有明町伊崎田6426 

 

 志布志市西北の市境の奥で宮塩集会所向かいにある。創建は南北朝の文和元年(1352)で祭神は日本武尊。鳥居の先に舟型の青面金剛がある。六臂で二童子、三猿、四夜叉が揃った市指定文化財であるが白いカビが付着して見栄えが今一で被っている宝冠には小石仏がある文化十二年の建立。写真は境内にある一対の随身の吽形で享保二十歳二月吉祥日(1735)の紀年銘があり、これも市指定。どっしりとして保存状態も良い。

 


 

5.野井倉の田の神 志布志市有明町野井倉      3235-5 

 

 ビニールハウスと畑の間にある舗装のしてない道路脇にあり、まさに田の神さあである。どっしりと腰を落とした坐像で右ひざを立て右手にメシゲ、左手にスリコギを持ちシキを被っている。お顔が少し摩耗して表情が読み取れないが寛保三癸亥正月吉日(1743)の銘がある市内最古の田の神である。

 

 

6.片平集会所向かい 志布志市片平 

 

 有明町逢原622の美容院の南にある。三面八臂の馬頭観音で横になった馬の背中に座っている。千葉県にたくさんある馬乗り馬頭と雰囲気はまったく異なっているが鹿児島県にもあることに驚いた発見です。宝永七年寅六月吉日(1710)の紀年銘。

 


 

7.志布志市上苑路傍 有明町野井倉5161

 

 金網で囲まれた広場に阿弥陀如来坐像などと並んでいる。元大崎飯隈の榎木坊に建てられたものと伝えられている。舟型で高さ53cmの立像。三面が立体というより並列しているのが面白い。また持物が金剛杵、火炎宝珠、宝塔など、やはり地方によって独特の雰囲気が感じられる。元文三年三月吉祥日(1754)の銘。

 


 

8.大慈寺 志布志市志布志2-1-19 

 

 門前の仁王一対の内の阿形は県指定文化財である。これは廃仏毀釈で破棄され、土中に埋もれていたが明治12年に土中から探り得た一体とのこと。銘文があり「天和二壬戌歳六月十二日(1682)石工藤田次郎右衛門 寄進山下弥三衛門尉盛明」とあり石工銘が分る貴重な仁王である。胴の割に両腕の筋肉が隆々として逞しい。吽形は近くの海徳寺の仁王を据え付けて対にしたようである。