原宿駅から表参道駅の石仏

1。延命寺 渋谷区千駄ヶ谷3丁目

 JR原宿駅を北に出て宮廷ホームの東側に延命寺がある。石仏は本堂横から墓地に入る通路に並べられている。

写真撮影は必ずお寺にお願いして下さい。私は心よく了承してくださいました。狭い通路に庚申塔が七基と聖観音などが過密状態で並んでいる。青面金剛像が四基、三猿塔が三基で年銘は江戸中期の宝永から享保にかけてで

像容もしっかりとしている。近くには若者で賑わう竹下通りがあるところで、庚申塔がこんなに保存されているのに驚いた。今回の行程は約7キロあるので千駄ヶ谷と青山を別に廻るのも良い。

 


2。瑞円寺 渋谷区千駄ヶ谷2丁目

 

 延命寺を東に出て明治通りからさらに神宮外苑方面に行き神宮前二丁目を北に行くと瑞円寺がある。広い境内の本堂横、墓地との境に石仏がある。六地蔵と子安地蔵の横にこのコースお目当ての庚申塔二基がある。

 

 どちらも舟型 六臂の青面金剛に邪鬼、三猿付で大きさも大小はあるが像容はそっくりである。特異なのはどちらも左右側面に稲穂を咥える狐が彫られており、稲荷信仰との関連が伺える。また頂部に木瓜紋の家紋が彫られている。この庚申塔は区指定文化財で解説板には右側の庚申塔は墓標に転用したとある。銘文は青面金剛像の右側に「庵芸彦平墓 享保五庚子年」左側に「一等機居士 九月廿二日」(1720)の銘文であとから追刻しだと思われる不揃いな文字である。左の庚申塔は紀年銘などの銘文はない。

 

 

 


3。聖輪寺 渋谷区千駄ヶ谷1丁目

 瑞円寺の北東すぐ近くにある。境内に入ると左の磐座には不動明王に制多迦童子と矜羯羅童子が控えて立っている。見守り不動尊と書かれた石塔が横にあるが造立年代はわからない。他に庚申塔が二基ある。青面金剛像は

六臂、三猿で元禄三年(1690)銘。左の庚申塔は角柱の三猿塔で側面に四国八十八番…」の銘文があり、延宝五年(1677)の年号でどちらも江戸中期の初めに建てられている。

 

 

 


4.海蔵寺 渋谷区北青山2丁目

 

 聖輪寺の東にある418号線(外苑西通り)を南下、南青山3丁目の交差点手前に海蔵寺がある。黄檗宗なので唐風の赤い門が印象的である。山門内に木像仏と石像仏が混在しているようである。聖観音立像、子安地蔵立像、二如来像を見ることができた。門を入るとすぐ左の写真の庚申塔がある。区指定文化財で青面金剛はショケラと剣を持つ六臂に寛政七乙卯年十二月(1795)の紀年銘と「原宿構中」とあり、道路改修で当寺に移されたものだが、この付近に庚申講があったことを示している。

 

 

 


5.玉窓寺 港区南青山2丁目

 

南青山3丁目交差点から青山通りを東へ行きポーラ化粧品のビルを右折すると玉窓寺がある。参道では新しい一石六地蔵が出迎えてくれる。本堂横に玉窓院秀珍の宝篋印塔と舟型の地蔵立像が並んでいる。地蔵は円頭光背を持ち品格がにじみ溢れるお顔であり、承応二年(1653)という江戸初期の建立。また墓地に入った入口に写真の石仏三基がある。どれも1メートルを超える大きな舟型で立派である。右の地蔵は明暦二年(1656)、中央の聖観音は寛文四年(1664)、左は年号が判読できない。他に三層塔や五輪塔などがある。

 

 

 


6.長谷寺 港区西麻布2丁目

 

 玉窓寺の東にある319号線を南下、青山霊園沿いを進み西麻布交差点で西に行くと長谷寺がある。境内右のお堂に麻布大観音が安置されている、昭和52年に再建されたもので高さ10メートルの長谷寺式と呼ばれる千手観音である。その入口に写真の不動明王と観音の石仏が並んでいる。左の観音は六臂で胸前の印相は馬口印のよいに見える。また頂部に九つの梵字が彫られているが何を表すか判読できない。どちらも銘文がないようで建立時期など不明である。また本堂前の両サイドに風神と雷神の丸彫立像があるが、新しいもので、お顔から判断すると日本的でなく外国製に見えたがいかがであろうか。

 


7.善光寺 港区北青山3丁目

 長谷寺の前の大通りを西に進み南青山5丁目を右折すると地下鉄表参道駅に出る。その北西に善光寺がある。 

 赤い山門内に仁王の代わりに風神と雷神が安置されている。金網越しなので写真は上手く写らない。境内に無縁塔がピラミッド状に積まれており、色々な石仏や墓石がある。よく見ると右端に角柱の青面金剛庚申塔がある。それほど損傷などもなく見栄えがする石仏で延宝二年(1674)の紀年銘が読める。他に頂上のあたりにも遠目ではあるが二基の庚申塔が確認できた。地価の高い都心の一等地なので仕方がないが、できることなら土の上に直接祀ってあげたいものです。他に聖観音や如意輪観音なども見ることができた。帰りは地下鉄表参道駅がすぐそこである。