埼玉県蕨市の石仏

 

1.堂山寺 蕨市錦町6-5-12 

 

 JR埼京線北戸田駅東口からスタート。駅周辺は現在道路改修中で分かりにくい。堂山寺は廃寺となった東光寺の外墓地という。入口に笠付角柱の庚申塔と角柱の敷石供養塔がある。剣人型の青面金剛は寛保四年(1744)銘。奥にある舟型の薬師如来立像は薬師の種子バイと光背に立派な天蓋を付けている。銘文は「奉起立庚申為逆修菩提 寛文十戌年十月廿日」(1670)基部には「東光寺」を始め16名の名前が刻まれ庚申講があったことが伺える。薬師如来の庚申塔は珍しく貴重だ。墓地には大日如来と聖観音の二尊が並ぶ墓塔など珍しい石仏もある。

 


 

2.大日本印刷北路傍 蕨市錦町4-3-13  

 

 堂山寺の南東約400m大日本印刷蕨工場北マンションの角にコンクリートで囲んだトタンの覆屋下に庚申塔が一基ある。笠付角柱で剣人持ち六臂の青面金剛は風化が進んでいる。台石の三猿がユニークでどれも栄養失調のような身体で左側を向いて歩いている。真ん中の猿は何かを担いでる。紀年銘は文化十三丙子年三月吉日(1810)銘。

 


 

3.三学院 蕨市北町3-2 

 

 三学院は京都真言宗智山派総本山智積院の末寺で中世以前の創建とされている。境内には石仏・石塔が多く市指定の文化財もかなりある。入口の右にある梵字の石塔は「ナムカヤグリーハ 南無馬頭観音」馬頭観音塔である。蕨宿の小宮忠太郎ほかの馬持講中の造立で紀年銘は寛政十二庚申星二月吉祥日(1800)。台石正面に馬の姿が陰刻されている市指定文化財である。

 


 

 庚申塔群 

 

 本堂の手前右の墓地入口に庚申塔などが並んでいる。左端からまず板碑の庚申塔は「庚申供養菩提 貞享元年十月吉日(1684)武州上蕨宿衆」の文字と三猿がある。その隣は板碑の墓塔で下部に阿弥陀と聖観音が刻像され寛文二年(1662)の銘がある。次は大六天の文字塔、その次は笠付角柱の庚申塔で少し風化が進み顔が欠けている。明和六年(1769)の建立。

 


 

 木食観正塔 

 

 本堂右の墓地と接する場所に宝篋印塔と並んでいる。高さが2.8mあり大日如来の種子アが書かれている。文政331日に観正が蕨宿を訪ねたのを契機に造立されたという。台石に狛犬が彫られているのは珍しい。この石塔は文政四歳次辛巳正月吉日銘。(1821

 


 

4.正蔵院 蕨市中央6-2 

 

 三学院から南へ約13キロ。入口左に六基の石仏が並んでいる。庚申塔が四基並んでいるのが壮観でどれも江戸中期の建立で、合掌 六臂と同じような像容である。墓地の中央にも石仏が三基ある。舟型の馬頭観音立像は「皈依三宝尊祈亡畜菩提也 宝永五戊子天正月吉日」(1708)銘文がある。それに大日如来坐像と地蔵立像がある。

 


 

5.飯倉家 蕨市南町4-5 

 

 正蔵院から南へ700m下蕨公民館すぐ東の交差点の北東、大きな旧家の庭にある。駒型の青面金剛は像の彫が丁寧で保存状態も申し分なく良い。碑面も梨地でしつらえ、銘は寛政四年壬子三月吉日(1792)。塔左面に「右ハせんこうじ道」と善光寺への道標にもなっている。それと台石には「元是観音応化身 仮将青面称庚申 勧君暁夜懇帰仰 永避三彭在此神 右せんこうじ道」の銘文があり「三尸」の虫を表す「三彭」の銘が見える。

 


 

6.西川口駅南路傍 川口市西川口3-16 

 

 蕨市は終了だが帰りは西川口駅へ歩くので近くなのでちょっと寄り道してもう一基庚申塔を見よう。笠付角柱の青面金剛は剣人型の六臂で邪鬼は足で押さえつけられて降参と言った感じ。三猿も個性的で面白い。紀年銘は享和二年戌四月吉祥日(1802)。このコースは約6キロでJR西川口駅がゴールです。