東京都杉並区の石仏

 

1.長泉寺 杉並区上高井戸1-18-11 

 

 京王線の芦花公園で下車。北口から線路沿いをバックするとすぐに長泉寺がある。曹洞宗のお寺で本堂前にある観音堂は享保十三年に建立され西国三十三観音が安置されている。参道から入ると老松の下に徳本名号塔(文化十四年1684)と釈迦三尊(天保十一年1840)がある。右の本堂には回廊の下に区内でも珍しい十六羅漢が並んでいる。すべて坐像で台石に尊名が書かれ保存状態が良いく天保十一年(1840)には見えない。他に庚申塔や地蔵などもある。

 


 

2.医王寺 杉並区上高井戸1-27-15 

 

 門前の道路を東へ行くとすぐ左にガソリンスタンドがあり歩道橋がある。渡ると北に一方通行の小路があるので北に行くと200mで右に医王寺がある。薬師如来が本尊で西向芳野薬師とも呼ばれている。江戸時代には「おめだま薬師」といわれ参詣者で賑わったそうです。墓地入口にある錫杖と宝珠を持つ地蔵立像は足元に大きな子供を抱く地蔵が彫られている。嘉永二庚戌年三月建之銘(1850)。その手前にある六地蔵は講中による造立。他には門前にある地蔵立像と大乗妙典供養塔がある。

 


 

3.吉祥院 杉並区高井戸西1-5-44 

 

 医王寺を東に出ると環八通りで、左折して北へ約700mファミレスのガストの先に吉祥院の入口がある。天台宗で本尊は不動明王。明治16年の開創で成田山新省講の祈願寺として大正時代は特に節分会などで賑わったと伝えられる。石仏が配置されている築山は成田山を模したという。境内には不動三尊だけでなく不動三十六童子などが林立し尊名も表示されている。明治から大正時代に造立されたものである。環八通りに戻り北へ行く。約700m歩道陸橋のところを東へ14号線を400mで松林寺がある。

 

 

 


 

4.松林寺 杉並区高井戸東3-34-2 

 

 曹洞宗の寺院で山門を入るとすぐ左側に石仏がL字形に八基並び、うち三基が庚申塔で、この笠付角柱は上から 卍 日月 青面金剛 邪鬼 二鶏 三猿となっている。像の左右に銘文があり右は「奉造立青面金剛像」左は「申庚供養道行廿人」で庚申が申庚と逆に彫られており「天和三亥年十一月吉日」(1683)銘。また延宝二年(1674)の青面金剛は二臂だが風化が進んでいる。また交通の要衝だったのか道標を兼ねた地蔵などの石仏がいくつかある。松林寺の北側は井の頭通りに面しているので、それを西に行くデニーズのある角を右折。次の信号角に華屋与兵衛のある五日市街道を東へ行くと善福寺川緑地公園がある。その北奥に田端神社がある。

 


 

5.田端神社 杉並区荻窪1-56-10 

 

 菅原道真を祭神とする旧田端村の鎮守。参道入口は東側にあり、参道途中に駒型の青面金剛、丸彫の地蔵立像、大黒天がある。突き当りの社殿横に庚申塔が二基ある。右の青面金剛は六臂で持物は鉾、法輪、弓矢、合掌と一般的であるが左肩に龍の顔のようなものが彫られているのが変わっている。「奉供養庚申 享保三戊戌閏十月吉日」(1718)の銘文がある。五日市街道に戻り東へ行くと善福寺川の手前に宝昌寺がある。

 


 

6.宝昌寺 杉並区成田西3-3-30 

 

境内の左に地蔵立像が二基。墓地への途中に笠付角柱の青面金剛が二基並ぶ右側の立像は四臂で上手は日と月を捧げており、下手は羂索ともう片方が何を持つのかはっきりしない。寛文八申天九月二十四日(1668)銘。隣は青面金剛の坐像は合掌の六臂で元禄三年(1690)銘。その先の墓地入口にある地蔵立像は日当たりが良く写真がうまく撮れた。錫杖、宝珠を持つスタイルの良い地蔵さま。銘文は「奉造立地蔵尊 為諸善男庚申功力供養菩提也 寛文三年癸卯八月吉日」(1663)で庚申講との関連も伺える。

 

ここから地下鉄丸ノ内線阿佐ヶ谷南駅まで約1キロ。歩き足りない方はそのまま五日市街道を東へ1.5キロ行くと梅里の寺町があり寺院が20カ所ほど集中しているので廻るのも良い。その中から2カ所を選ぶ。

 

 

 


 

7.西芳寺 杉並区梅里1-4-56 

 

 浄土宗で開基は徳川三代将軍家光の弟忠長といわれ、忠長の法号「峯厳院」を寺号としている。元は四谷追分にあったが二度の火災で現在地に移転。本堂前に塚が築かれ色んな石仏が配置されている。地蔵、如意輪観音、子育て観音などがある。写真は二十一夜供養塔で、月待塔は十九夜塔と二十三夜塔が多く二十一夜塔はごく限られている。如意輪観音を上部に刻んだもので文化十二年亥十一月吉祥日(1815)銘。

 

 

 


 

8.真盛寺 杉並区梅里1-1-1 

 

 寛永8年に真盛上人が興した天台真盛宗の東京別院で、本山は大津市坂本の西教寺。元は湯島天神前にあったが大正11年当地に移転した。越後屋を創業した三井家の菩提寺でもある。境内は広くあちこちに石仏が配置されている。この青面金剛は四臂で三叉鉾と法輪、羂索とショケラを持つ。ショケラは拗ねているのか後ろを向いている。「奉恭敬供養庚申石塔 二世安楽諸願成就所」の銘文があるが紀年銘は分からない。他に地蔵立像がたくさんあり、羅漢や変わった石仏も散見される。ここから地下鉄丸ノ内線東高円寺駅まではすぐです。