神奈川県小田原駅周辺の石仏

 

1.桃源寺 小田原市城山2-23-3 

 

 小田原駅西口から県道74号線沿いにある城山競技場入口の信号を西へ行くと200mで右に桃源寺がある。この周辺は登り下りの多い地形でお寺が多い。入口に「曹洞宗 桃源寺」と寺号塔がある。石段を登ると左に石仏が並んでいる。一番手前の舟型は聖観音と地蔵の双体立像で享保の年号と、□□童女とあるので墓碑であろう。聖観音と地蔵は可愛い娘を亡くした母と父の身代わりなのでしょうか。他に六地蔵や墓塔らしい地蔵などが数基ある。

 


 

2.大稲荷神社 小田原市城山1-2-1 

 

 小田原駅西口から北へ徒歩5分宗円寺の隣にある。小田原北条時代の天正18年創建の正一位稲荷大明神。小田原城主の大久保忠世が京都伏見稲荷の田中大神を合祀。境内に錦織明神がある。社殿の裏に笠付角柱の青面金剛庚申塔はあまり特徴がないが一基ぽっつんとあり、日月を捧げる合掌六臂で下部に三猿がある。宝暦五乙亥年十一月吉日(1755)銘。他には冨士講碑、馬頭観音の文字塔、猿田彦大神塔がある。

 

 

 


 

3.大聖院 小田原市扇町1-5-6 

 

 東寺真言宗のお寺で、境内奥の小さな社殿まえに石仏が六基並んでいる。すべて江戸時代に建立された庚申塔で主尊がそれぞれ異なった石仏が揃っており珍しい。左端は青面金剛で一猿、一鶏で頭上に蛇を巻く。その隣は文字で「アビラウンケン為庚申供養」。左から3番目は釈迦坐像で「バク奉造立庚申供養」、次は舟型に大日如来立像で「庚申塔」とある。そして地蔵、阿弥陀の像容で「庚申供養」の銘がある。入口の三界萬霊塔周辺にも墓塔の地蔵などがたくさん並んでいた。

 


 

4.町田山神社 小田原市寿町3-4-40 

 

 山王川の東に町田小学校があり、その北にある町田公民館の隣。小さな鳥居と祠があるだけで、入口に上半身が摩滅した双体道祖神があり、奥に板碑がある。上部に日月、中央に「廣信供養」「亍時寛文八年十月日」(1668「相州足柄□」とある。なんといっても庚申の文字は色々あるが「廣信」は初めてである。下部に七名の寄進者名があり、二猿は耳と両手を重ねて口を押えているが、押えるところは目の位置なのがおかしい。

 


 

5.宗福寺 小田原市浜町4-30-10 

 

 国道1号線の山王橋交差点西にある曹洞宗の寺院。山門右に庚申塔を中心に石仏がある。左端の植木に隠れている石塔は上部が一匹の猿像で塔身下部に三猿がある。正面に「正徳六丙申天三月吉日」(1716)銘。山王の猿と庚申の三猿が結び付いた庚申塔といえる。他にも庚申塔が三基あるが銘文が僅かしか読めない。山門の右にも地蔵や燈籠があるが、上部に地蔵がある石塔は「供養地蔵」とあり昭和元年に遭難した籠屋丸乗組員14名の

 

供養塔である。

 


 

6.永昌院 小田原市中町3-11-61 

 

 宗福寺から1号線を西へ150m細い道を北に入ると200mで右に永昌院がある。参道左に聖観音を中心に六地蔵が並ぶ。その先に高さ325cmの巡拝塔が存在感を見せている。上部の塔身には一面に二尊づつ八尊の浮彫があり、正面から十一面観音、馬頭、左面に如意輪観音、准胝観音、右面に勢至菩薩と不空羂索観音、裏面に千手観音と聖観音の刻像、台石正面に弘法大師坐像。裏面に「百八十八所巡礼 明治九年四月発達、同年十月□ 功徳主 吉田彦衛門母」とある、七観音など彫刻は見栄えが立派で見応えがある塔だ。

 

 

 


 

7.無量寺 小田原市本町3-13-53 

 

 国道1号線と並行する「かまぼこ通り」にある浄土宗の寺院。山門を入ると左に見上げるように大きな宝篋印塔が迫ってくる。塔身が三段で最上部に四方仏の種子、三段目には十一面観音坐像の浮彫、台石には三面に六地蔵立像が彫られている。大正十二年九月建立で大震災の時に倒壊したため昭和30年に修復とある。これもなかなか手の込んだ細工は見事である。