神奈川県山北町の石仏

 

1.鶴野観音堂 山北町山北1773 

 

 山北駅北東240mの県道76号線沿い消防分団の奥に小さな観音堂がある。入口角に自然石に「道祖神」と書かれた石塔がある。駐車場のようになっており周辺に石仏は見当たらない。探すと右側の小路と植木の間に隠れるように石仏が8基並んでいる。石仏の前が植木になって写真が撮りずらい。この庚申塔は摩耗が進んでおり青面金剛の持物もはっきりしないが合掌六臂の万歳型のようである。宝暦五乙亥五月吉祥日(1755)の紀年銘。

 


 

2.大日堂 山北町平山383 

 

山北駅の南西にあり県道726号線から洒水の滝方面に向かうとすぐ登坂になり100mのところにある。広場の中央に大日堂がある。鍵が架かっており小さな穴から覗くと中央に本尊の石造大日如来がおぼろに見える。寛文12年(1672)の平山村明細帳に「六拾年村中の者共建立仕…・本尊は大日如来石仏に御座候 是古平山殿之御代に持仏之本尊に御座候之由言伝候」とある。境内の左側に石仏が並んでいる。その中から「奉修山王権現」とあり三猿を伴う庚申塔を掲載。延宝九年(1681)の造立。他に観音、地蔵など全部で十数基ある。

 


 

3.平山路傍 山北町平山3143 

 

 726号線に戻って右折、すぐの道を左折すると右側に石垣の上に石仏が集められているのが見える。二列に行儀よく並べられ双体道祖神が三基、馬頭観音が三基とあと地蔵などである。周辺にあったものを集めたのであろう。ほとんど白いカビが付着して紀年銘が分らない。双体道祖神も馬頭観音も像容がどれも異なっており面白い。

 


 

4.福昌寺 山北町岸448 

 

 山北駅の南は洒水の滝がある平山地区が西部にあり、中央部は浅間山と河村城跡があり東部と分断している。福昌寺は東部の岸地区にある。山門の手前50mの道路沿いに舟型の双体道祖神がある。頭に丸いものを被っており、手には何かを持っている。写真は小屋の中に安置された地蔵二体で、左の舟型には寛文九□天九月(1669)の紀年銘がある。

 


 

5.般若院 山北町岸1640 

 

 道祖神から西に向かうと般若院参道入口があり、左側に石塔が6基並んでいる。入口の自然石は唯念名号塔でこの地区で活躍し周辺に沢山の名号塔が残されている。写真は正面に「アバンウーンの種子 山王権現」とある。三方猿で側面に「庚申供養一結衆」寛文十一年辛亥年五月吉日(1671)銘。この地区は山王信仰が色濃く残っており山王と庚申の結びつきが見られる。ここにはもう一基同じようなアバンウーンと記された元文五年(1740)の庚申塔、地神塔、正徳三年の聖観音などがある。

 


6.東光院 山北町岸1606 

 般若院の北西へすぐ東光院がある。入口に石塔が四基並ぶ、その中から二基を掲載。左の地神塔は「カーン種子 堅牢地神」文政十二己丑天八月吉辰(1824)。右の如意輪観音には「日本廻國六十六部供養諸願□□」とある回国供養塔であるが、如意輪観音の刻像は珍しい。安永五年(1776)の造立。

 


 

7.西谷戸路傍  山北町岸 

 

 岸の交差点から県道74号線を山北駅方面へ北上すると川村小学校入口手前の左に石仏が集められている。冨士講関係の石塔が前にあり、その後ろに双体道祖神や馬頭観音などがある。写真左側の双体道祖神は男神が長い顎鬚を垂らし女神も宮廷風の衣装で猿田彦と天鈾女命のようだが紀年銘はない。また奥にある笠付の青面金剛は円光背が火焔状になっておりこれも珍しい。