神奈川県葉山町の石仏

1.神明社 葉山町下山口1505 

 国道134号線の葉山御用邸前を南へ100mで左に神明社がある。道路に面して四基の庚申塔が並んでいる。右端の駒型は高さが2m近くあり頭に蛇を巻いた青面金剛は長身で、全体に丸彫のように浮彫されていて存在感がある。天明元辛丑十一月吉日(1781)銘。他の三基はどれも青面金剛の合掌六臂で、笠を欠尊していたり、風化が進んでいたりする。どれも三猿は中央が正面を向き、左右が顔を中央に向けている特徴があり、この地区に多い形である。

 

 


2.玉蔵院 葉山町一色2154 

 

 国道134号線の葉山御用邸を左に見て、北へ進むと400mで左に玉蔵院がある。参道を入った左の一角に石仏が集められている。正面の二基は庚申塔で、写真は右側の青面金剛である。合掌だが八臂は珍しい。また邪鬼は顔が仰向けになり青面金剛の足が邪鬼の顎に乗っている。文化二丑天十二月吉日銘(1806)。もう一基は舟型で阿弥陀立像が彫られ三猿がある町指定文化財で元禄五壬申天五月吉日(16929銘。周囲は大きな樹木で囲まれて暗く写真の写りが悪い。宝篋印塔の横にもう一基、町指定で寛文五年建立(1665)の三猿庚申塔がある。


3.実教寺 葉山町一色1355 

 

 玉蔵院を北へ900mで葉山町役場入口の信号がある。右に曲がる道が二本あり、奥が役場方面で、手前の細い坂道を250m行くと実教寺がある。山門を入ったすぐ右にこの二基がある。左の舟型は頂部に「妙法」とあり中央に合掌の地蔵立像が彫られている。町の資料では地蔵となっているが頭部が螺髪のようにも見受けられる。元禄九子年4九月七日(1696)銘で町指定文化財である。右は青面金剛剣人六臂で安永二年(1773)の建立で少し風化が進んでいる。


4.長徳寺 葉山町堀内805 

 町役場入口の信号に戻りさらに北上する。500mで左にジョナサンがある図書館入口の信号を左折。250m先の木の下交差点を左へ行くとすぐ右に長徳寺がある。門が閉まっていたが無住のようで入ることが出来る。

境内に十基ほど石仏があったが青面金剛の庚申塔三基を掲載する。海が近いためか風化が進んでいる。江戸中期から後期に建立されており、六臂のあまり特徴がない庚申塔である。他に「雀塚」大正十二年(1924)とか三浦半島では少ない元治二年(1865)銘のある文字の「道祖神」などがあった。

 

 


5.脇町石仏群 葉山町堀内347 

 

 長徳寺を西へ200m行くと葉山元町の信号に突き当たるのでこの県道207号線を北へ約400mで左に石仏が密集して並べられている。全部で九基あるが間隔が狭くて写真や銘文が確認できない。すべて庚申塔のようだが中央にある角柱平頭型は正面に「庚申講中」とあり左右面に「右みさき道」「左うらわみち」とある道標で明和九辰年五月吉祥日(1772)。奥の左にある笠付角柱は青面金剛合掌六臂で三猿が三面に配置され貞享二年(1685)銘である。


6.田越神明社 葉山町桜山8-16 

 

 さらに北上し約1300mで国道134号線の渚橋信号なる。右の長柄トンネル手前左に田越神明社がある。入口の社務所裏に石仏が8基並んでいる。右側の青面金剛剣人六臂は天明五年(1785)建立で邪鬼の姿勢や三猿のかっこうが面白い。また左は庚申塔の下部にある邪鬼は仰向けになり両手で青面金剛の両足を支えている。紀年銘は宝暦七丁丑天十一月吉日(1757)。


7.長柄交差点付近 葉山町長柄236-9 

 

 トンネルを越え長柄交差点の北東すぐに笠原酒店がある。その前の崖上に石仏が並んでいる。すべてが庚申塔である。左から二番目の舟型は碑正面に「相州三浦郡長江郷下村善男子」とあり、その左右に「寛文九乙酉年九月」(1669)の紀年銘がある。また三猿は中央が雌で左右が雄である。草が生い茂り下部の確認が難しかった。ここから逗子駅までは1800mほどで歩くもよし、バスも本数が多い。